からまわり 日記 | 2011-04-20 Wed

最近、死にたい病が再発してる。
でも別に大して死にたくなんかない。
比喩的な意味を除けば。

問題は大して仲良くない人の前で、
ニートになりたいだの死にたいだの言ってることだ。
別に本気でニートになりたいわけでも死にたいわけでもないというのに。
ただ、何者かになれる気がしないだけだ。

わたしたちは、幼い頃から
「大人になったら何になりたい？」
と問いかけられ続け、大人になったら何かにならねばならぬと思ってきた。
けれど、生まれることに失敗した自分が「なりたいもの」を語るのは滑稽すぎる。
全ては生まれてから後のことであって、生まれる前に考えることではない。
それは、とらぬ狸の皮算用、だ。

***

詩人になりたかった。
才能がなかった。

今、評論家になれるかもしれないと囁かれていて、
それでもわたしは評論家にはなりたくないし、なれない、と思う。

吉原幸子になりたかった。
吉原幸子として生まれたかった。

***

社会に出ることそのものに挫折して、
今、ここにいるのに
どうすればいいのかなんてわかるはずがない。
言い訳をして、不安を見ないようにして、
運にまかせて研究者でも志すか、死ぬか、ニートになるか。
その程度しか選択肢は存在しない。

語るべきことが存在しないから死にたいのでありニートになりたいのであり、
社会に出る上で挫折したこと、生まれることに失敗したこと、
詩人になりたかったこと、吉原幸子として生まれたかったこと、
全てを正確に語りきれるのであれば、そんな言葉は必要なかった。

その人の前で、きっとわたしはこれからも
しばらくの間は死にたいと言い、ニートになりたいと言うだろう。
それ以外にきっと理解される言葉はないだろうし、
わたし自身、説明可能な社会的言語を持っていない。